退職金の源泉徴収票をエクセルで作成する方法

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退職金の源泉徴収票をエクセルで作成することができます。専用ソフトを入れたり、税理士に外注したら費用がかかるので、エクセルで作ってしまいたい気持ちはよくわかります。退職金の源泉徴収票をエクセルで作る方法を紹介します。

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退職金の源泉徴収票のエクセルテンプレート

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退職金の源泉徴収票のエクセルで作るには、まずテンプレートが必要です。自分で枠線から作るより手書きのほうが遥かに効率的ですから、無料で公開されているものをダウンロードするのが賢い選択でしょう。

ダウンロードはマイコモン

「退職金&源泉徴収票&エクセル&テンプレート」で検索すると、テンプレートは結構出てきます。どのテンプレートでもいいのですが、古い書式の可能性があるので、マイコモンからダウンロードするのがよいと思います。大手税理士法人のサイトなので改正にも対応した源泉徴収票のエクセルファイルがダウンロードできます。
↓マイコモンのダウンロード先(http://tax.mykomon.com/download_contents.html)
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税務署提出用は対応していないけど・・・

マイコモンの源泉徴収票のエクセルテンプレートは、受給者交付用のみで税務署提出用には対応していません。退職金の源泉徴収票は役員分だけが税務署への提出を義務付けられているので、従業員の源泉徴収票なら税務署用は不要です。もし、必要な場合は、マイナンバーを記載できるようにエクセルを加工しましょう。

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退職金の源泉徴収票をエクセルで作成するときの注意点

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退職金の源泉徴収票をエクセルで作成するにあたって、注意点は勤続年数や源泉徴収税額です。エクセルでの注意点というよりは記載方法の注意点です。退職金の源泉徴収票の記載方法など別記事で詳しく説明しているので、是非ご確認ください。
退職金の源泉徴収票の書き方
退職金の源泉徴収票で201条って何のこと?

退職金の源泉徴収票をエクセルで作成、まとめ

退職金の源泉徴収票のエクセルテンプレートはネット上からダウンロードして使えます。エクセルというより記載上の注意点が結構あるのが退職金の源泉徴収票なので、記載は慎重に行いましょう。

退職金の源泉徴収票は市役所に提出する?

退職金の源泉徴収票を市役所に提出するかどうか、これを疑問に思うのは総務担当者が多いと思います。退職金の源泉徴収票は給与と違って毎年作るものでもなかったりするからでしょう。市役所への提出について確認しておきましょう。

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退職金の源泉徴収票、市役所用も税務署用も同じ書式

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退職金の源泉徴収票は市役所用と税務署用に分かれていません。厳密には、税務署には「退職所得の源泉徴収票」、市役所には「退職所得の特別徴収票」を提出していることになっています。タイトルが違うだけで内容はいっしょです。給与の場合は市役所用と税務署用に分かれているので、ここが大きな違いです。

退職金の源泉徴収票、市役所に提出する場合

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退職金の源泉徴収票は、市役所に提出しないといけないケースと提出不要のケースの両方があります。条件はそんなに難しくはありません。

会社の役員なら提出するかどうか判断が必要

退職金の源泉徴収票を市役所への提出を考えないといけないのは、会社の役員に退職金を支給した場合です。役員なら常勤も非常勤も区別しません。平社員やアルバイト従業員の源泉徴収票は市役所に提出する必要はありません

退職金額<退職所得控除額の場合は提出不要

会社の役員でも、退職金額が退職所得控除額以下の場合は市役所に源泉徴収票を提出しなくていいです。要は退職所得金額がゼロなら提出不要ということです。退職所得金額がゼロなら都道府県民税や市町村民税が差し引かれずにゼロになるので、これも判断しやすいポイントです。
↓市役所への提出が必要な退職所得の源泉徴収票
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↓市役所への提出が不要な退職所得の源泉徴収票(その1)
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↓市役所への提出が不要な退職所得の源泉徴収票(その2)
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退職金の源泉徴収票の市役所への提出、まとめ

退職金の源泉徴収票を市役所に提出するかどうかは、役員かどうかどうか、退職所得金額がプラスかゼロかによります。細かいことは気にしなくても、2点だけ覚えておけば判断ができます。

退職金の源泉徴収票の提出範囲

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退職金の源泉徴収票の提出範囲が気になるのは会社経営者や総務の人だと思います。このブログの記事は源泉徴収票をもらった人向けの記事が多いのですが、今回は源泉徴収票を渡す人向けに、退職金の源泉徴収票の提出範囲について説明していきます。

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退職金の源泉徴収票の提出範囲【税務署編)

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退職金の源泉徴収票の提出範囲のうち、まずは税務署に提出するかどうかを確認しましょう。下記を読むと退職金の源泉徴収票の提出範囲はかなり狭いことがわかります。

平社員は提出しない

退職金の源泉徴収票の提出範囲は、「法人の役員」に限られます。よって、役員以外の平社員やアルバイトやパートは提出範囲とはなりません。

顧問や相談役は提出する

役員と言うと社長や常務といった常勤の役員をイメージしがちです。でも、源泉徴収票の提出範囲には、顧問や相談役なども非常勤の役員も含まれます

死亡退職金の場合は別の調書を提出する

会社の役員を死亡によって退くこともあります。この場合は遺族に退職金を支給するのですが、退職金の源泉徴収票を税務署に提出しません。これとは別に退職手当金等受給者別支払調書という書類を税務署に提出します。所得税の管轄か相続税の管轄か、この違いによって提出書類が違うという事情があります。
↓退職手当金等受給者別支払調書
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退職金の源泉徴収票の提出範囲【市区町村編)

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退職金の源泉徴収票の提出範囲は、市区町村もチェックしておきましょう。場合によっては、退職金の源泉徴収票は税務署だけでなく市区町村役場にも提出しないといけません。しかし、提出しなくてもいい人も多く、税務署よりも少し提出範囲が狭く設定されています

平社員は提出しない

退職金の源泉徴収票の提出範囲は、税務署と同様に「法人の役員」に限られます。よって、平社員やアルバイトやパートは市区町村にも提出が不要です。

退職金<退職所得控除額だと提出しない

役員であっても、退職金額が退職所得控除額より小さい場合は源泉徴収票を提出しません。退職所得控除額が大きいので税金が発生しないからです。下記の源泉徴収票サンプルでは、退職金額1,000万円に対して退職所得控除額が1,150万円なので、提出範囲から除外されます。
↓退職金の源泉徴収票サンプル(退職金<退職所得控除額)
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退職金の源泉徴収票の提出範囲、まとめ

退職金の源泉徴収票の提出範囲は、税務署と市区町村で違います。間違って提出しても税金が高くなるといった損はありませんが、間違わないほうがいいでしょう。

退職金の源泉徴収票の提出先はどこ?【受給者編】

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「退職金の源泉徴収票をもらったけど、どこに提出するの?」という疑問を持つ方が多いようです。何かに扱うから源泉徴収票を渡されたはずだと思うのが当然です。そこで、退職金の源泉徴収票の提出先や可能性について説明していきたいと思います。

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退職金の源泉徴収票、提出先ナシの場合がほとんど

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退職金の源泉徴収票は、提出先が特にないケースがほとんどです。給与所得の源泉徴収票の場合、転職したら転職先が提出先、確定申告するなら税務署が提出先となります。しかし、退職金の源泉徴収票は次の理由から、どこかに提出する必要がないことが通常です。

正しく源泉徴収税額が計算されているから

退職金の支給を受ける際、「退職所得の受給に関する申告書」を書いて会社に提出しませんでしたか?この申告書を提出すると、退職金から正しい税額を差し引いてくれるので、自分で確定申告をして税金を返してもらう必要がありません。そうすると、源泉徴収票の提出先は存在せず、自宅保管となります。
↓退職所得の受給に関する申告書
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転職しても次の会社に退職金の情報を伝える必要がないから

退職金の支給額や源泉徴収税額は、転職先に伝える必要はありません。給与所得の源泉徴収票は、転職先で年末調整をやってもらう関係で、提出先=転職先となります。しかし、退職金は正しい金額がすでに源泉徴収されているので、調整の必要がないのです。

退職金の源泉徴収票、提出先が税務署となる場合がたまにある

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退職金の源泉徴収票の提出先が税務署となるときがまれにあります。なお、税務署以外で特に使うことはありませんので、提出先は税務署一択です。どんなときに税務署に提出するのかをご紹介します。

源泉徴収税額が退職金の20.42%のとき

退職所得の受給に関する申告書を会社に提出すると、勤続年数に応じた控除を差し引いて税金が源泉徴収されます。そのため、源泉徴収税額はゼロになったり、給与に比べたらだいぶ少ない金額となるのが普通です。
↓正しく源泉徴収されたときの源泉徴収票
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逆に、退職所得の受給に関する申告書を提出しないと、勤続年数を考慮せずに退職金支給額の20.42%が源泉徴収されます。この場合は、源泉徴収税額が多過ぎるので、確定申告して税金を返してもらう必要があります。そうすると、源泉徴収票の提出先が税務署となります。
↓20.42%差し引かれた源泉徴収票
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医療費控除やふるさと納税があり、給与や年金が少ない

退職金から源泉徴収税額が正しく差し引かれていても、医療費控除やふるさと納税を確定申告すれば、その源泉徴収税額を返してもらえる可能性があります。ただ、医療費控除等は給与や年金から先に控除されるので、順番が後ろの退職金まで控除されるかどうかは人によります。このようなケースは、源泉徴収票の提出先が税務署となるか、それとも自宅保管となるかは、判断が難しいです。

退職金の源泉徴収票の提出先、まとめ

退職金の源泉徴収票は、提出先がなくて自宅保管が通常です。確定申告で税務署が提出先となることはありますが、転職先などが提出先となることはありません。

退職金の源泉徴収票で201条って何のこと?

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退職金の源泉徴収票は、201条の第何項に該当するかによって、書き方が変わってきます。退職金の源泉徴収票を見てみると、小さい字で所得税法や地方税法とか、わけわからない条文がずらずらと書かれているのですが、所得税法の201条だけ押さえれば大丈夫です。以下で201条とは何なのかを確認していきましょう。

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退職金の源泉徴収票の201条とは?

退職金の源泉徴収票に深く関わっている201条とは、所得税法の第201条のことです。所得税法は個人の1年間の儲けに課税するルールが書かれています。ここでは、条文を細かく読む必要はないですが、退職金の源泉徴収票に関係している201条を抜粋して画像を載せています。読む気がしませんね(笑)。
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退職金の源泉徴収票、201条のどこに該当するかで書く欄が違う

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退職金の源泉徴収票は、201条のうち何項や何号に該当するかによって、退職金支払金額や源泉徴収税額を書く欄が3つの段に分かれています。201条以外に地方税法などについても書かれていますが、そこはあまり気にせず201条だけ確認しておけば大丈夫です。

201条1項1号

201条1項1号に該当するとき(上記画像の青枠)は、源泉徴収票の上段に退職金支払金額等を記入します。所得税法201条1項1号には、「他社から退職金の支給がないことを申告書に書いた場合」と書かれています。通常、複数の会社に勤務している人は少ないので、退職金受給者のほとんどが201条1項1号に該当することになります。その場合、源泉徴収票の記載例は次のとおりです。
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なお、申告書とは、退職所得の受給に関する申告書です。他社からの退職金の支給事情、勤続期間やマイナンバーなどを記載した書類です。
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201条1項2号

201条1項2号(上記画像の緑枠)に該当するときは、源泉徴収票の中段に退職金支払金額等を記入します。所得税法201条1項2号には、「他社から退職金の支給があることを申告書に書いた場合」と書かれています。さきほどと逆のケースで、28年2月に退職金をもらっていて、28年11月にまたもらうようなケースです。ほとんどないと思っていて大丈夫です

201条3項

201条3項に該当するとき(上記画像の赤枠)は、源泉徴収票の下段に退職金支払金額等を記入します。所得税法201条3項には、「退職所得の受給に関する申告書の提出がない場合」と書かれています。この場合には続きがあって、「退職金の20%を源泉徴収する」と書いてあります。復興税分0.42%も源泉徴収するので、源泉徴収票の記載例は下記のとおりとなります。
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201条3項が設定されている理由は、会社が源泉徴収を正しくとやっていないときの罰則のためです。税務調査が入って、退職所得の受給に関する申告書が保管されていなければ、源泉徴収税額の納付漏れを税務署が会社に指摘します。例の場合だと2,042,000円の納付漏れです。この金額に、延滞税や不納付加算税という罰金が加算されるので、会社にとっては痛い支出になります。

退職金の源泉徴収票、201条のまとめ

退職金の源泉聴取票には、201条が密接に関係していることがわかったと思います。実務では圧倒的に上段(201条1項)を使って源泉徴収税額がゼロになることが多いので、とりあえず退職金の源泉徴収票は税金がゼロが多いとだけ覚えておくのでも十分かもしれません。

退職金の源泉徴収票の書き方

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退職金の源泉徴収票の書き方は、意外とわからないものです。給与所得の源泉徴収票は毎年の年末調整で作成しますが、退職金はそんなに頻繁にあるものではありません。退職金の源泉徴収票の書き方を、画像を使いながら説明していきます。

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退職金の源泉徴収票の書き方、平成28年以降の様式を使う

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退職金の源泉徴収票の書き方自体は、平成27年以前と変わってはいません。しかし、マイナンバーが始まったことで、退職金の源泉徴収票の様式は変更されています。新様式は、税務署に行って紙をもらうか、ネットからダウンロードする方法のいずれかです。
退職所得の源泉徴収票(リンク先→国税庁HP)

退職金の源泉徴収票の書き方、平成28年以降の様式を使う

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退職金の源泉徴収票の書き方を記入例を使って説明していきます。そんなに難しくはありませんが、ポイントがいくつかあるので、間違わないように注意してくださいね。

マイナンバーは税務署提出用だけに書く

退職金の源泉徴収票は、税務署提出用と受給者交付用の2種類あります。書き方はいっしょですが、マイナンバーを記載するのは税務署提出用だけという点に注意が必要です。
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住所や名前などは給与所得の源泉徴収票と同じ

退職金の源泉徴収票の書き方は、受給者や会社の住所や名前は給与所得の源泉徴収票と同じように記入します。就職年月日と退職年月日もただ記入するだけです。下記画像だと、赤枠以外は難しくありません。
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勤続年数と退職所得控除額

勤続年数は1年未満切り上げです。例だと、勤務期間は24年4月なので25年となります。退職所得控除額は、1~20年は年40万円、21年以降は70万円です。よって、40万円*20年+70万円*5=1,150万円です。書き方というより計算方法に注意が必要ですね。
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退職金支払金額

退職金支払金額の記入欄が3つあります。退職所得の受給に関する申告書が提出された場合は源泉徴収票の上段に、提出されていない場合は下段にそれぞれ記入します。退職所得の受給に関する申告書を提出することが通常なので、一般的には上段に記入します。中段は基本的に使いません。
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↓退職所得の受給に関する申告書サンプル
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源泉徴収税額等

上段に記入していて、退職金支払金額が退職所得控除額を上回るときは、源泉徴収がありません。よって、例の場合は差し引かれる税金はありません。退職金支払金額が退職所得控除額を上回ったり、中段や下段に支払金額を源泉徴収票に記入する場合は、税理士や税務署に相談しないと厳しいです。書き方より計算が難しいです。

退職金の源泉徴収票の書き方、まとめ

退職金の源泉徴収票の書き方は、そこまで難しくないことがわかったと思います。でも、計算や記載場所は間違いやすいです。顧問税理士がいる場合は顧問税理士に、いない場合は税務署に確認しながら退職金の源泉徴収票の記入をしてください。書き方よりも金額や記載場所が大事です。